MNVO(格安SIM・格安スマホ)であるOCN モバイル ONEを紹介します。
(2022年8月8日現在の情報に基づいて記事を構成しています)
OCN モバイル ONEは、NTTドコモのグループ会社であるNTTレゾナントが運営しているブランドです。
OCN モバイル ONEはNTTドコモのサブブランドのように見られがちですが、サブブランドではなく、MNVO(いわゆる格安SIM・格安スマホ)です。
OCN モバイル ONEはNTTドコモの回線を利用しているので、SIMフリー携帯はもちろんのこと、NTTドコモでSIMロックされている携帯電話は、音声対応SIMであれば、SIMロック解除しなくても基本的にはそのまま使用できます。(APN設定は必要になります)

メリット
さっそく、OCN モバイル ONEのメリットについて見ていきましょう。
基本料金が安い
月額基本料金が下記表のように安くなっています。
通信容量/コース名 | 月額料金 |
500MB/月コース | 500円(税込550円) (無料通話最大10分相当/月含む) |
1GB/月コース | 700円(税込770円) |
3GB/月コース | 900円(税込990円) |
6GB/月コース | 1,200円(税込1,320円) |
10GB/月コース | 1,600円(税込1,760円) |
ahamoとの競合をさけるため、大容量プランがありません。
利用開始月は無料
利用開始月は無料となります。
解約する場合は、逆に月の途中で解約した場合でも、月末までの1月分の料金が発生します。解約違約金は新コースの場合は、発生しません。
MNP転出手数料も無料です。(2021年4月1日以降)
通話料金が安い
基本料金が安いことに加えて、意外と知られていませんが通話料も安価です。
通話料は11円(税込)/30秒と一般的なキャリア、MVNO(格安SIM、格安スマホ)が22円(税込)/30秒するのに比べて半額です。
これは、プレフィックス方式(中継電話)と呼ばれる仕組みを利用しており、通信回線にかかるコストを削減することによって実現しています。
スマホ端末を格安で購入できることができる
OCN モバイル ONEの加入と同時に、スマホを購入することが出来ます。他社乗り換え(MNP)なら割引が大きくてお得です。MNPと同時に新しい端末を手に入れておけば、OCN モバイル ONEのSIMを新しいSIMに入れた状態で開通手続きを行えば、移行がスムーズに行うことができます。

完全かけ放題がある
MVNO(格安SIM、格安スマホ)ですが、完全かけ放題のオプションがあります。しかも、月額1,300円(税込 1,430円)と安価です。完全かけ放題の他計3つのかけ放題プランがあります。
かけ放題プラン | 月額料金 | 内容 |
完全かけ放題 | 1,300円(税込 1,430円) | 時間・回数に関係なく、国内通話料が0円になります。 |
10分かけ放題 | 850円(税込 935円) | 「1回10分以内」の国内通話料が、何度でも0円になります。 |
トップ3かけ放題 | 850円(税込 935円) | その月の国内通話料のうち、「上位3番号」の通話料が0円になります。 |
通話するのに専用アプリが不要
他のMVNO(格安SIM、格安スマホ)では、下の「OCNでんわアプリ」のように、発信するのに専用のアプリが必要になる会社もありますが、OCN モバイル ONEは国際電話をかける時以外は専用アプリは不要で、スマホ標準のアプリで通話することができます。このため、スムーズに電話することができず、かけ放題が宝の持ち腐れになってしまいます。
かつては、「OCNでんわ」と呼ばれる仕組みは、電話番号の先頭にプレフィックス番号「0035-44」を付けて発信することで、通話料金が安くなったり、かけ放題プランだとそのかけ放題の対象になるというシステムでした。プレフィックス番号をつけなかった(または「OCNでんわアプリ」を使わなかった)場合は、かけ放題の対象とならずに、通話料が実費で請求されてしまうという残念な結果になります。
たとえば、相手の電話番号が、「090-1234-5678」であれば、「0035-44-090-1234-5678」とダイヤルする訳です。こういうことはいちいちできないので、発信専用アプリである「OCNでんわアプリ」を使用していました。発信専用なので、相手からかかってきた電話は、スマホ標準の通話アプリで受信します。受信した電話にリダイヤルできないので、OCNでんわアプリで電話帳を開いてと……大変でした。
くどくどと書きましたが、上記の状況は改善しており、今はそんな対応は不要です。スマホ標準の通話アプリで電話して頂いて問題ありません(国際電話を除く)。OCNでんわアプリが大変だという情報を見かけたら、古い情報だと思ってください。
2021年4月7日以降、国内通話のご利用にあたっては、「OCNでんわアプリ」を使わなくとも、お手元のスマートフォンの標準電話アプリから相手先の電話番号に発信するだけで「OCNでんわ」をご利用いただけます。手動でプレフィックス番号を付ける必要もありません。
OCNでんわ(OCN モバイル ONE 電話サービス) | 個人向けOCNお客さまサポート
(「OCNでんわ」対象外の電話番号へは、「OCNでんわ」を使わない通話として発信されます。)
国際電話などは、発信時にプレフィックス番号を付ける必要があるため、「OCNでんわアプリ」をご利用いただくことをおすすめします。
留守番電話サービス、キャッチホンが使える
留守番電話サービスが330円(税込)/月、キャッチホンが220円(税込)/月で使用できます。
特筆すべきことではないかもしれませんが、ahamoではこれらが使用できません。
着信通知サービスが無料
着信通知サービスとは、電源OFF・圏外・通話中に着信があった場合、ショートメッセージサービス(SMS)にて発信者の電話番号と着信日時が送信されてくるというサービスです。
このサービスが無料でついてきます。
留守番電話を聞くのは通話料がかかるので、このサービスを活用して、留守番電話を付けないという方法は、通信費削減に繋がります。
テザリングが無料
テザリングが無料で使用できます。
デメリット
OCN モバイル ONEはネットでの手続き、サポートに傾注し、店頭での人件費を削減することによって低価格を実現しています。
また、通信回線は自社で構築するのではなく、NTTドコモの通信回線を借りることによって低価格を実現しています。
上記の裏返しとして、デメリットが発生します。
基本的にはネットでの申し込みとなる
ドコモショップの店頭でOCN モバイル ONEの加入手続きが可能ですが500MB/月コースのみとなっています。他のコースはネットでの手続きが必要となります。
ネットでの手続き、SIMカードの抜き差しなどのハードウェア的な扱い、APNの設定など色々自分でやるべきことがあり、不慣れな方にとってはハードルが高いと思います。
店頭でのサポートが受けられない
ドコモショップの店頭での手続きは、500MB/月コースの新規加入時のみです。それ以外のサポートは電話かチャットになります。これも不慣れな方にはハードルが高い要因の一つです。
通信速度がキャリアに比べて遅い
MNVO(格安SIM、格安スマホ)なので、朝夕の通勤電車の中や昼休みの通信速度は、大手キャリアに比べて格段に遅いです。左記の時間帯以外でも、キャリアに比べて全体的に遅い感じがしますが、もともと大容量プランがないので、データ通信を大量に行う方は、ahamoとか他の選択肢を視野に入れた方が良いかもしれません。

その他
電池の減りが早いことに対する対策
OCN モバイル ONEでは、「グローバルIPアドレス」接続のため電池の減りが早いと言われていました。2022年6月6日より、「プライベートIPアドレス」によるインターネット接続ができるようになりました。新たにAPN設定をダウンロードする場合は、「プライベートIPアドレス」になります。
従来からOCN モバイル ONEを使用している場合は、このAPN設定を変更することで、「プライベートIPアドレス」接続に変更することができます。「プライベートIPアドレス」接続にすることで、通信速度も若干速くなるみたいです。
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