風呂の残り湯を洗濯に使用すると節約もでき汚れが落ちやすくなる

節約術

風呂の残り湯を洗濯に利用することは水道代の節約に加えて、温水で洗うため汚れが落ちやすくなるというメリットがあります。この記事では、温水で洗濯を行う利点と、効果的な残り湯の使い方を紹介します。

何故、温水を利用すると汚れが落ちやすいのか?

温水洗浄ができる洗濯機が増えています。

欧米の水は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む硬水なので、洗浄力アップのために温水洗浄が不可欠です。

大部分が軟水の日本でも、温水洗浄では下記のような効果があるので、容易に温水洗浄ができる残り湯利用はメリットがあります。

界面活性剤の効果が高まる

洗濯洗剤には、界面活性剤が含まれています。この界面活性剤は、皮脂などの油分と水とを混ざりやすくし、油汚れを取ります。界面活性剤は、温度が高くなるにつれて洗浄効果が高まります。

このため、温水で洗浄すると油汚れが落ちやすくなるのです。

酵素が活性化する

酵素入りの洗濯洗剤が増えてきています。

特にえりソデ部分洗剤は、酵素で汚れを落とすのが売りになっています。

酵素は化学反応を引き起こす触媒として働くタンパク質で、

  • プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)
  • リパーゼ(脂質分解酵素)
  • アミラーゼ(デンプン分解酵素)
  • セルラーゼ(セルロース分解酵素)

などがあります。

界面活性剤だけでは、落としにくい繊維の奥にまで入り込んだタンパク質などの汚れを酵素の働きによって、分解することができます。

酵素は温度が高くなるにつれて、働きが良くなり、35〜40℃が最も最適な温度と言われています。これ以上高温になると、逆効果になります。

皮脂が溶けやすくなる

皮脂も35〜40℃から溶け始めます。このため、温水洗浄によって、皮脂を溶かして洗い落とすことができます。

風呂の残り湯で洗濯を行う際のポイント

温水洗浄の場合は、水道水を温めて洗濯する必要があります。しかし、お風呂の残り湯は既に温度が上がった状態なのて、この残り湯をそのまま使うことで、温水洗浄の効果を享受しつつ、水道代と温度を上げるための電気代を節約することができます。

お風呂の残り湯を洗濯に使用するにあたってのポイントを説明します。

お風呂から上がった直後に洗濯する

時間が経つとお湯の温度が下がってしまうので、温水洗浄の効果が低下してしまいます。

また、風呂の残り湯を置いておくと残り湯の中の雑菌が繁殖し、一晩で1000倍にも増えてしまいます。このため、雑菌が増えないうちに洗濯する必要があります。

風呂上がりから、洗濯機を回す(続けて乾燥機も)ことになるので、近隣との騒音トラブルにならないように時間帯に留意してください。

残り湯の利用は洗濯のみで、すすぎには使用しない

残り湯は洗濯のみに使用してください。すすぎにも使用すると、残り湯に入っている細菌が洗濯物に付着してしまいます。

大阪市水道局の実験では、すすぎにも残り湯を使用した洗濯物からは、細菌が検出されました。一方、水道水だけですすぎを行った場合には細菌は検出されませんでした。

入浴剤を使用した場合は残り湯の利用は控える

一概に入浴剤を使用した場合は、洗濯に使用できないとは言えませんが、無用なトラブルを避けるため、入浴剤を使用した場合は、残り湯の利用を避けた方がよいでしょう。

風呂ポンプのフィルター、ホースのメンテナンスを行う

風呂ポンプのフィルターはホースの末端の取水口と、洗濯機の接続口の2カ所にあります。定期的に掃除を行わないと、お湯の吸込が円滑にできなくなり、水張に時間がかかったり、残り湯が部分的にしか使用できず、水道水による水張に切り替わったりします。

また、ホース内も汚れたままにしていると雑菌が繁殖するので、専用の洗剤でメンテナンスする必要があります。

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